【インドネシア語翻訳】ジャムウ一番人気のコブラX取扱説明書

精力増強系ジャムウで一番の人気があるコブラX（COBRA X）のインドネシア語で書かれている取扱説明書を日本語に翻訳して詳しい解説をする。

以下のことをよく読み、用法と用量を守って正しく服用することをおすすめする。

コブラXは行為の30〜60分前に、2カプセル飲むだけで精力増強と早漏防止の効果があるとされているジャムウだ。成分には朝鮮ニンジンやナツメグ、トンカットアリから抽出された自然素材を使用しており、副作用が少なく効果が絶大だという評判だ。ただし、バイアグラの成分である「シルデナフィル」を含んでおり、心臓疾患や高血圧症の方には注意が必要だ。

今回は、コブラXに記載されているインドネシア語の取扱説明書の全てを完全に翻訳したので、使用する前に必ず確認してほしい。おそらく完全翻訳はこの記事以外はどこにも見当たらないのはないかと思う。

目次
1.コブラXの概要
2.コブラX取扱説明書
3.含まれている薬効成分
4.コブラX取扱説明書インドネネシア語の原文
5.国家医薬品食品監督庁からの注意
6.まとめ

1.コブラXの概要

コブラXは精力増強系ジャムウの中で、一番の人気商品である。多くの人が購入し効果があるとされている。中には「効かない」という意見もあるが、発売から10年以上も売れ続けていることはたくさんの人が効果を実感できているということだ。

バイアグラのように勃起するという単機能ではなく、自然素材を巧みに、バランスよく調合し、パートナーとの関係を深めながらも、性欲を満たすことができるというジャムウならではの総合力が評価されている。

ただし、コブラXの成分には取扱説明書に書かれていない医薬品成分のシルデナフィルが含まれていることが、インドネシアの国家医薬品食品監督庁(BPOM)によって報告されており、流通および販売が禁止されている。特に心臓病や高血圧症の方は使用を控えてほしい。

製品名：コブラX (COBRA X)
製造会社：ページェー.ラギル　スントサ (チラチャップ インドネシア)
POM番号：TR NO 993 205 621
危険性：伝統的な成分以外の健康を害するおそれがある化学成分が入っているおり、認可されていない番号を付与しているとして、2008年BPOMより警告されている。
危険性の理由：化学成分のシルデナフィル(バイアグラの成分)を含有
販売参考価格：1,000円/袋(2カプセル入り）

2.コブラX取扱説明書

コブラXの箱(12パック入り）に書かれている内容を記載する。

コブラXに同梱されていた１枚の取扱説明書の内容についてまず解説する。
[箱に添付されている取扱説明書]

[真上から]

[正面から]

[右側面から]

[左側面から]

[向こう正面から]

[裏面から]

3.含まれている薬効成分

コブラXに含まれている薬効成分の詳細解説を以下に記載する。

1.ナツメグ

[出典：http://perlintanperkebunanrakyat.blogspot.jp/]

インドでは300年以上も前から、媚薬スパイスとして使用されてきた。性欲を高めたり、興奮作用があり、体を温めて下痢、整腸作用、食欲不振を改善するためにカレーなどに入れていた。男性だけではなく美女クレオパトラも愛用していて、女性ホルモンを増やす働きがある。つまり、ナツメグには、男女とも性欲が高まるという経験則がある。

ナツメグの学名は、ミリスティカ・フラグランス(Myristica fragrans）で、日本名はニクズク（肉荳蔲）と呼ばれている。原産地は東インド諸島の中のパンダ諸島で、ニクズク科の常緑高木で20メートルにも達する。杏に似た約５センチの卵型の黄色い果実をつける。成熟すると果皮が割れて、赤い仮種皮に包まれた暗褐色の種子が現れる。この赤い仮種皮が香辛料の「メース」になる。

さらに種子の中にある仁（梅干しの種を割った中身のようなもの）が、通常ナツメグとして粉砕した香辛料として利用されている。ただし、大量に摂取すると幻覚症状と起こすと言われている。

カレーやハンバーグなどに少し多めに入れておくと、男女とも性欲が高まり、自然とその気になることが期待されるので試してみて欲しい。

2.ヨヒンビン

[出典：http://www.sanherb.com/products/yohimbe/yohimbe_extract.html

ヨヒンビンには2つの大きな作用があるとされている。一つは血管拡張して血液循環が良くなり、勃起不全を改善する効果があり、さらに海綿体に血液が集まりやすくなり硬くなる。二つ目は、自立神経系（交感神経のα２受容体）遮断作用により、勃起状態が長時間続く効果が期待される。

英語名のヨヒンビン(Yohimbine)は、アカネ科の植物である「ヨヒンベ」から発見された天然由来の有機化合物のアルカロイド。心因性の勃起障害(ED)の改善が期待でき、アメリカ食品医薬品局が承認した医薬品成分だ。

東洋医学であるジャムウは全て「陰」と「陽」が存在する。ヨヒンビンもその一つであり、適量を摂取した場合にはほとんど副作用がないが、多く摂りすぎると幻覚や麻痺を起こす可能性があるので十分用量を守って使用してほしい。

3.高麗ニンジン

[出典：http://reps-id.com/]

高麗ニンジンの期待できる効果は、ゆっくりと新陳代謝が活発になり、血行が良くなることだ。その結果、睾丸での精子を作る「テストステロン」が増加し、精力が向上する。つまり、男らしくなる男性ホルモンが増加することが期待される。女性にとっても、万能薬として美容に良いとされている。

「中国の万能薬」として良く知られている高麗ニンジンは、2000年以上もの歴史があり、秦の始皇帝も愛用したとされている。英語名ジンセン(ginseng)で、学名はパナックス・ジンセン(Panax ginseng)と呼ばれる。または朝鮮ニンジン、オタネニンジンとも呼ばれ、ウコギ科の多年草で、原産地は中国から朝鮮半島とされ、中国東北部やロシア沿海州に自生する。

薬用として用いられるのは「根」の部分で、血圧を下げる効果と、逆に血圧を上げる効果の両方が報告されており、実際には体に合わせて調整作用があるとされている。品質の高い高麗ニンジンは入手が難しく、産地でも高値で取引されている。

良く知られるのは、鶏肉と高麗ニンジンが入った韓国料理の「サムゲタン」があり、若い女性に人気がある。パートナーと共に「サムゲタン」を食べることで、新陳代謝が活発になり、下腹部の血行も良くなることが期待される。

4.ショウガ

[出典：http://farmasiinhil.blogspot.jp/]

ショウガには大きく分けて二つの効能がある。まず、体温を温め血行が良くなることで、海綿体に血液が流入しやすくなる。この時、主となる成分は「ショウガオール」で、結果的に男性ホルモンが分泌しやすく、催淫状態になり性欲が増す。

もう一つは、抗酸化作用により、活性酸素を除去し、老化を防止する。主成分は「ジンゲロール」で、生ショウガに多く含まれている。つまり、加齢による精力の減退を防ぎながら、男性器への血流が促進され、勃起不全に効果があるとされている。

ショウガの学名は学名は Zingiber officinale、英語名はジンジャー(Ginger)と呼ばれ、ショウガ科の多年草で、原産地はいろいろな説があるが、熱帯アジアまたはインドという説が有力。インドでは、紀元前300〜500年前には保存食や医薬品として使われていた。生産地としてはインド、中国、ネパールが多い。

摂取量としては1日10グラム（親指より少し大きめ）程度とされているので、牛丼チェーンなどで山盛りのショウガを食べると胃腸に負担がかかる可能性がある。ベットに入る前に、乾燥されたショウガを煎じて飲むとことも良いだろう。

5.トンカット・アリの根

トンカット・アリは、ジャングルの原住民達が発見し、セックスの回数と長さが増すといった男性機能を増強することが経験的に知っていた。近年、マサチューセッツ工科大学とマレーシア研究機関が共同で学術的研究を重ね、その効果が裏付けされている。特に遊離テストステロンの分泌を促し、精子の動きを活発にすることが動物実験で証明されている。

また、精神的ストレスの耐性も高める効果がある。主な成分としては「ユーリコマノン」「ユーリコマラクトン」「カシノイド」「サポニン」などがある。

トンカット・アリ(Tongkat Ali)の学名は、ユリコマ・ロギファリア(Eurycoma Longifolia)で、インドネシアでは、パサック・ブミ(Pasak Bumi)と呼ばれニガキ科の花が咲く植物。インドネシアやマレーシアなどの東南アジアの熱帯雨林地帯に自生し、10メートルの高さにまで及ぶ。栽培は難しく、自生していても見分けがつきにくいため、入手は困難とされている。

原地住民はトンカット・アリの根も部分を臼でつき、それを煎じて、コーヒーなどに入れて飲んでいる。現在では、サプリメントとしてボディービルダーも愛用しており、日本でもDHCなど各社から販売している。ただし、食品アレルギーがある場合は使用を控えることだ。

4.コブラX取扱説明書インドネネシア語の原文

以下、コブラXの取扱説明書の原文を記載しておく。

5.国家医薬品食品監督庁からの注意勧告

コブラXは、2008年にインドネシアの国家医薬品食品監督庁(BPOM)より、注意勧告を受けている。バイアグラの医薬品成分である「シルデナフィル」が含まれているとして、ジャムウとして製造と流通を禁止されている。そして、承認番号(POM No.)は架空のものだと指摘されている。

ジャムウとしては、本来の伝統的な材料と使い、伝統的な手法によって生産されたものだけに承認されているもので、医師の処方箋が必要としないことが前提になっているからだ。ただし、「シルデナフィル」は、日本において医薬品としてバイアグラ錠として処方されている。

シルデナフィルの注意事項としては、心臓疾患や高血圧症に対する処方中の患者には、急激な血圧低下が起こり死に至可能性もあるので、本当に注意してほしい。

・国家医薬品食品監督庁のパブリックワーニングリスト

2001年〜2010年における伝統薬及び食品サプリメント注意勧告
http://perpustakaan.pom.go.id/KoleksiLainnya/ebook/PublicWarningOT&SM2001-Juni2010.pdf

・インドネシア国家医薬品食品監督庁サイト
http://www.pom.go.id/new/

まとめ

インドネシアの精力増強系ジャムウで、一番人気の高いコブラXの取扱説明書と解説をご紹介した。外装箱には「100%自然素材」とは書かれているが、インドネシア国家医薬品食品監督庁より、バイアグラの成分である「シルデナフィル」が含まれているとして、流通や販売が禁止されている。

しかし、現実にはまだ販売されているし、個人輸入も可能になっている。実際、私も個人輸入することができている。将来的には取締りが強化されると入手困難になる可能性があるだろう。

いずれにしても、取扱説明書に書かれている用法や用量を守って使用することをオススメする。今後は、ジャムウソープやジャムウ石鹸、ジャムウスティックなどについても、徹底的に解説していく予定なので楽しみにしてほしい。

今回は「ジャムウ一番人気のコブラX取扱説明書」として、インドネシア語を全文翻訳してご紹介した。参考にしていただければ幸いである。