これから輸入転売ビジネスを始めようと思っている方に、はじめに知っておくべき規制品目について、わかりやすく解説する。特にバリ島などから雑貨を輸入してネットショップを開いたり、ジャムウやジャムウソープなどを輸入販売したいと考えている方は、お気に入りのドリンクを用意して、リラックスしながら読んでほしい。
まず、海外から輸入転売する場合には、
1.絶対に輸入できないもの(麻薬など)
2.輸入のときも販売するときも両方に規制があるもの
3.輸入はできるが、販売規制があるもの
4.輸入も販売も規制がないもの
と4つのカテゴリーに分けられる。これを、イメージ図で表すと以下のようになる。
[輸入の4つのカテゴリー]
海外の製品には、日本における法律や基準に適合していないものが多く存在する。
たとえば「食器」は、直接口につけたり食品と接するため「食品衛生法」によって鉛やカドミウムなどが溶け出す量の基準がある。さらにコーヒーメーカー等の調理用電気製品は、食品衛生法の他に「電気用品安全法」で技術基準の適合や適切な表示方法が求めれている。さらにジャムウソープなどの化粧品や医薬品については「薬事法」という消費者の保護と安全性の確保から、非常に厳しい規制がある。
私たちの生活はこれらの法規によって、安心・安全な生活ができるようになっている。決して規制は「敵ではない」ということを、まず覚えておいてほしいし、法規の網をくぐり抜けて、「なんとかしよう」とは考えないことだ。
販売をしない個人で使用する場合でも、何でも輸入できるとは限らない。税関も含め各省庁が輸入品について法律を定め、厳しく取り締まりをしているのは、結局私たち日本人が安全な生活できるように守ってくれているのだ。
その中で国際的な取り決めや、麻薬など輸入が禁止されているものがある。また、輸入に煩雑な許可手続きが必要な品目もあるし、危険ドラッグ・違法薬物などは刑罰に処せられる可能性があるので本当に注意してほしい。
これから輸入転売のビジネスをはじめる場合には、以下の順に従って扱う商品を決めてほしい。
1.輸入禁止品でないこと(麻薬など)
2.輸入手続きがが煩雑でないこと(食品など)
3.販売手続きが煩雑でないこと(化粧品など)
4.販売後のフォローやメンテンンスがないこと
最初から規制の多い製品を扱おうとすると、非常に複雑で手間のかかる手続きが必要になってしまい、それだけでパワーを失って、ビジネス自体を諦めてしまう。まずは輸入と販売の規制が少ない、雑貨類から始めて段々とレベルを上げていってほしい。
目次
1.輸入が禁止されている12項目
2.その他輸入が禁止されている品目
3.インドネシアから個人輸入規制がある品目
4.インドネシアから個人輸入規制がない品目
まとめ
1.輸入が禁止されている12項目
1.麻薬
絶対に輸入することも、持つことも、使用することも、販売することも禁止なのが麻薬だ。インドネシア国内では、麻薬所持や販売した者は死刑になる可能性が非常に高く、毎年数人が死刑判決を受けている。麻薬には、向精神薬、大麻、あへん、けしがら、覚せい剤、あへん吸煙具も含み、これらは輸入できない。
・内閣府・薬物の種類と害悪:http://www8.cao.go.jp/souki/drug/drug_details.html
2.指定薬物
指定薬物とは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で物質名を指定している。中枢神経系の興奮、抑制、幻覚の作用があり、蓋然性(がいぜんせい)が高く、かつ人の身体に使用された場合保険衛生上の危害が発生するおそれがある物質。現在まで約1,400物質がある。医療等の用途に供するために輸入するものを除くが、個人輸入レベルでは認可はほとんど無理だ。
最近では、脱法ハーブ、違法薬物、危険ドラッグなどの名称で呼ばれているものも含む。もちろん、指定薬物の輸入も禁止されている。これらは絶対に輸入することはできない。
・指定薬物一覧:http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/meisho.pdf
・指定薬物の輸入禁止:http://www.customs.go.jp/mizugiwa/smuggler/designateddrugs.htm
・あやしいヤクブツ連絡ネット:http://www.yakubutsu.com/individualimport/troubles/
3.けん銃、小銃、機関銃、砲、これらの銃砲弾及び部品
実際に発砲できるけん銃などは輸入できない。モデルガンやその部品については、「銃砲刀剣所持等取締法(銃刀法)」により、簡単な加工によにり本物の銃砲に転用可能なものが多いので、ほとんどが許可されていない。どうしても輸入したい場合には、都道府県公安委員会に、輸入する商品が銃刀法に該当するものであるかどうかを確認しておく必要がある。輸入許可が下りない場合には返送され、返送の料金も請求されるので注意すること。
4.爆発物
明治十七年に施行された爆発物取締罰則の第1条に規定された爆発物を言う。爆発物取締法とも言われる。これに該当する爆発物は輸入できない。
・爆発物取締罰則:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M17/M17HO032.html
5.火薬類
火薬類取締法の第二条に規定する火薬類を言う。具体的には、黒色火薬、ダイナマイト、トリニトロベンゼン、雷管やそれらの加工品を含む。個人輸入レベルでは輸入できない。
・火薬類取締法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO149.html
6.特定物質
特定物質とは、化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律第2条第3項に規定する毒性物質及び毒性物質の原料となる物質のうち、化学兵器としても用いられる可能性が高いものを政令で定めている物質。
・化学兵器の禁止及び特定物質も規制等の関する法律:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H07/H07HO065.html
・化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律施行令:http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/cwc/domestic_sekorei.html
7.感染症の一種病原体等及び二種病原体等
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第6条第20項に規定する一種病原体等及び同条第21項に規定する二種病原体等をいい、最近では、エボラウィルスなどがある。
・感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO114.html
8.ニセ札・偽造カード
貨幣、紙幣、銀行券、印紙、郵便切手又は有価証券の偽造品、変造品、模造品及び偽造カードなどの偽装品や模造品、その原板は輸入できない。最近では、偽造キャッシュカードや、偽造キャッシュカードを作るための生カードも輸入は禁止されている。
9.風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物その他の物品
いわゆるポルノ雑誌や写真などが該当する。ただし、近年では表現の自由の尊重により、輸入者が「ポルノではない」と主張しても、なかなか認めてもらうことは難しい。認可されない場合には、廃棄処理をするか、返送することになっている。この線引きは非常に難しい分野だ。
10.年少期のいかがわしい写真等
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律第二条第三項 (定義)に規定する児童ポルノのことを言う。
・児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律:
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO052.html
11.商標権、著作権を侵害する物品
特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、回路配置利用権又は育成者権を侵害する物品で、偽造キャラクターなどの物品、海賊版DVDなどがある。
・特許法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S34/S34HO121.html
・著作権法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html
・商標法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S34/S34HO127.html
12.偽ブランド品
不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで、第11号又は第12号に掲げる行為を組成する物品をいい、いわゆる偽ブランド品、コピー品などがある。
・不正競争防止法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO047.html
2.その他輸入が禁止されているもの
「食品衛生法」「植物防疫法」「家畜伝染予防法」「医薬品医療機器等法」「ワシントン条約該当物品」などがあるので、実際に個人輸入するばあいには、税関に問い合わせることをオススメする。
1.薬事法
薬事法とは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、処方箋、一般薬、化粧品、指定された成分が含まれるものがある。また医療行為に使用する機器等についても規定されている。「医薬品医療機器法」、「薬機法」とも言われる。個人輸入者にとっては、非常にハードルが高い品目になる。
個人使用目的の場合には、以下のように特例で認められいる。
①外用剤(毒薬、劇薬及び処方せん薬を除く)
・標準サイズで1品目24個以内
・外用剤とは軟膏などの外皮用薬、点眼薬などをいう。
②毒薬、劇薬又は処方せん薬
・用法用量からみて1ヶ月分以内
・処方せん薬とは、医師による処方が必要とされる医薬品。輸入時には医師による証明が必要。
③上記以外の医薬品・医薬部外品
・用法用量からみて2ヶ月分以内
なお、医師の処方せん又は指示によらない個人の自己使用によって、重大な健康被害の起きるおそれがある医薬品(http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/dl/tp0401-1a.pdf)については、数量に関係なく、医師からの処方せん等が確認できない限り、一般の個人による輸入は認められない。
④化粧品
・標準サイズで1品目24個以内
⑤医療機器
・家庭用のマッサージ機など1セット
・使い捨てコンタクトレンズなど2ヶ月分以内、
・排卵検査薬など2ヶ月分以内
・医師などが医療行為に使う機器はかなり煩雑な手続きと許可が必要。
・薬事法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35HO145.html
2.食品衛生法
具体的には、10Kg以内が個人輸入として認められる。食品には、サプリメント、健康食品、酒類、肉・魚、チーズ、お菓子などがある。また食器類や6歳未満の幼児が使用する「おしゃぶり」「積み木」などのおもちゃ類も食品衛生法で決められている。
・食品衛生法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO233.html
3.植物検疫法
具体的には、花や種子がある。これらはまず「ワシントン条約」の対象外であり「特定外来生物による生態系等に関わる被害の防止に関する法律」の指定生物かどうかを確認する必要がある。土が付いている植物、イネワラ、生果実などは少量であっても輸入禁止だ。また植物の病害虫がその植物に付着していないか検査をして、必要に応じて消毒などの措置を取る場合がある。
個人輸入で多いのがコーヒー豆だが、熱処理を施していない生豆は植物検疫の対象になる。さらに、残留農薬の検査も必要。
・植物検疫法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO151.html
4.家畜伝染予防法
具体的には、牛、豚、馬、アヒル、ミツバチなどが「指定検疫物」になり、家畜伝染予防法による動物検疫が必要となる。犬、猫などは「狂犬病予防法」により動物検疫が義務付けらている。
・家畜伝染予防法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO166.html
5.ワシントン条約該当物品
ワシントン条約の正式名称は「絶滅の恐れのある野生動物の種の国際取引に関する条約」で、1973年、ワシントンで採択された。具体的には、テナガザルなどの生きている動物や植物類、ヒョウなどの毛皮、ワニなどの革製品、象牙、はく製、トラの爪のアクセサリーなどがある。ハンドバックやベルト、雑貨の中にもワシントン条約に違反しているものもあるので、必ず輸入元に確認すること。
・ワシントン条約該当物品(経済産業省):http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/cites/index.htm
・税関のワシントン条約ページ:http://www.customs.go.jp/mizugiwa/washington/washington.htm
6.その他輸入禁止品目
その他にも、規制品目があるので、確認しておくこと。
・税関:輸出入禁止・規制品目:http://www.customs.go.jp/mizugiwa/kinshi.htm
3.インドネシアから個人輸入規制がある品目
個人輸入は「個人が使用する目的」に限られ、自己責任の範囲内が原則だ。しかし上記で解説したように「何が個人輸入できて、何が個人輸入できないのか」が非常にわかりにくい。それは、輸入品目が非常に多岐にわたっており、品目ごとに様々な法律が複雑に絡んでいるからだ。
ここではインドネシアから個人使用の目的であっても、輸入規制がかかるものをご紹介する。もし、下記以外の品目を個人輸入する場合には、税関に問い合わせてほしい。
1.医薬品・医薬部外品・化粧品・医療器機
①輸入規制:薬事法
②具体例:
・ジャムウ
・化粧品
・歯磨き粉
・石けん
・香水
・入浴剤
・マッサージ用アロマオイル
・洗顔剤
・コンタクトレンズ
③個人輸入範囲:
・外用剤:標準サイズで一品目につき24個以内
・外用剤以外の医薬品・医薬部外品:処方箋は1ヶ月分以内、その他は2ヶ月分以内
・化粧品:標準サイズで一品目につき24個以内
・医療機器:家庭用医療機器は1セット
④販売規制:薬事法
2.食品全般
①輸入規制:食品衛生法
②具体的品目:
・インスタント麺
・スナック菓子
・キャンディー
・サンバル
③個人輸入範囲:
・10kg以内が目安
・10万円以下が目安
④販売規制:食品衛生法・JAS法
3.米・麦
①輸入規制:食糧法・植物検疫法・食品衛生法
②具体的品目:
・米
・麦
③個人輸入範囲:
・一人年間100kg以内で植物検疫の認定を受け、米穀の輸入届出書を税関に提出。
④販売規制:有(食糧法・植物検疫法・食品衛生法)
税関サイト:http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/kojin/3104_jr.htm
4.お茶・コーヒー類(熱処理がされていないもの)
①輸入規制:植物検疫法・食品衛生法
②具体的品目:
・お茶
・紅茶
・コーヒー豆(生豆)
③個人輸入範囲:
少量でも「植物、輸入禁止品等輸入検査申請書」の提出し、植物検疫所の検査必要
・焙煎した豆、製茶し個別包装されたものは植物検疫対象外
④販売規制:有(食品衛生法・JAS法)
5.香辛料(生・乾燥が十分ではないもの))
①輸入規制:植物検疫法・食品衛生法
乾燥が十分されており、ガラス瓶などの密閉容器に入っているものは「調味料」類として個人輸入可能。
②具体的品目:
・ロングペッパー
・ターメリック(ウコン)
・ナツメグ
③個人輸入範囲:10万円以下が目安
④販売規制:有(食品衛生法・JAS法)
6.食肉加工食品
①輸入規制:家畜伝染病予防法・食品衛生法
②具体的品目:
・ハム
・ソーセージ
・ビーフジャーキー
③個人輸入範囲:少量でも動物検疫所の検査必要
④販売規制:有(食品衛生法・JAS法)
7.酒類
①輸入規制:酒税法・食品衛生法・酒税業組合法
②具体的品目:
・ワイン
・ビール
・ウィスキー
③個人輸入範囲:
・10kg以下 (10kg以上は食品等輸入届出書)
・1万円以下は免税
④販売規制:有(酒類販売業免許が必要)
8.健康食品
①輸入規制:食品衛生法
②具体的品目:
・サプリメント
注意点:ジャムウなどの健康食品やサプリメントとして販売されているものでも、日本では添加物など輸入品として認可されていないものや医薬品・医薬部外品に該当するものがあるので、原材料や成分を確認する必要がある。
③個人輸入範囲:
・10kg以内
・10万円以内
④販売規制:有(食品衛生法・JAS法・健康増進法)
9.食器・調理器具
①輸入規制:食品衛生法
②具体的品目:
・ナベ
・フライパン
・ボール
・コーヒーメーカー
・お皿や茶碗
・箸やスプーン
③個人輸入範囲:
・10Kg以内が目安
④販売規制:有(食品衛生法・家庭用品品質表示法)
10.衣料品(特殊な皮や毛皮を含むもの)
①輸入規制:ワシントン条約・外国為替及び外国貿易法
②具体例:
・ワニ革のジャケット
・衿部分に毛皮を使ったセーター
・革製ベルト
③個人輸入範囲:
・10万円未満が目安
④販売規制:有(有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律・家庭用品品質表示法)
11.衣料品(偽ブランド品)
①輸入規制:知的財産権侵害物品にあたる場合には輸入禁止
②具体例:
・グッチの偽物
・カルティエの偽物
・偽キャラクターTシャツ
③個人輸入範囲:不可
④販売規制:有(商標権・意匠権・特許権・実用新案権・著作権・景品表示法)
12.革製品・毛皮製品
①輸入規制:ワシントン条約・外国為替及び外国貿易法
②具体例:
・革製のバック
・革靴
・希少動物を使った毛皮
③個人輸入範囲:不可
④販売規制:有(家庭用品表示法)
13.家電製品
①輸入規制:電気用品安全法・食品衛生法(キッチン用品のみ)
②具体例:
・ジューサー
・ランプ(交流100Vを使用)
・テレビ
・冷蔵庫
③個人輸入範囲:
・10万円以内が目安
④販売規制:有(電気用品安全法・食品衛生法・家庭用品品質表示法・消費生活用製品安全法・電波法・水道法・省エネ法・家電リサイクル法)
14.花の種・球根
①輸入規制:ワシントン条約・外来生物法・植物検疫法・種苗法・外国為替及び外国貿易法
②具体例:
・花の種
・切り花
・球根
③輸入禁止品:土や土が付着している植物、いねわら、いねもみ、生果実、北アメリカ地域からのリンゴ、ナシ、モモなど
④輸入時検査品:種子、苗、球根、切花、果実、野菜、穀類、豆類、木材、香辛料、漢方薬原料
⑤個人輸入範囲:
・10Kg以内が目安
⑥販売規制:有(種苗法・絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)
15.高圧ガス・ガス容器
①輸入規制:高圧ガス保安法
②具体例:
・使い捨てライター(内容積30立方センチメートルを超えるもの)
・スプレー缶
・簡易型コンロ用ボンベ
注意点:
・少量でも危険物扱いになるので、輸送会社に「危険物申告書」の提出義務あり
・知的財産権・不正競争防止法に違反するものは輸入禁止(例えば、Zippoライターの偽ブランド品)
④個人輸入範囲:
・10Kgが目安
⑤販売規制:有(消費生活用製品安全法・知的財産権・不当競争防止法)
16.化学物質全般
①輸入規制:化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
環境省の概要:http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/kashinkaisei_H21_gaiyo.pdf
輸入禁止されている
17.火薬・爆薬・花火等
①輸入規制:火薬類取締法
個人輸入は禁止されている
②具体例:
・花火
・爆竹
③販売規制:火薬取締法
18.犬・猫用ペットフード
①輸入規制:愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)・動物検疫検査(指定検疫物使用の場合)
・輸入前に農林水産庁・地方農政局に届出は必要
②具体例:
・総合栄養食
・おやつ
・ガム
・スナック
③個人輸入範囲:
・10Kg以内が目安
④販売規制:ペットプード安全法・ペットフードの表示に関する公正競争規約・立入検査あり
19.乳幼児用おもちゃ(6歳児未満)
①輸入規制:食品衛生法
②具体例:
・直接口にするおもちゃ(おしゃぶりなど)
・人形
・乗物がん具
・ブロック、積み木
・ボールなど
③個人輸入範囲:
・10kg以内
・10万円が目安
④販売規制:有(食品衛生法)
20.CD・DVD
①輸入規制:著作権法・商標法
②具体例:
・音楽CD
・海賊版DVD映画
・海賊版音楽CD
・ポルノビデオ
・海賊版マンガ・書籍
③個人輸入範囲:
正規品であれば可能、海賊版・ポルノ関係は不可
④販売規制:著作権法・商標法
21.犬・猫・あらいぐま・キツネ・スカンク
①輸入規制:ワシントン条約・外来生物法・家畜伝染予防法・狂犬病予防法・感染症の予防及び感染症患者に対する医療に関する法律
②具体例:
・犬
・猫
・あらいぐま
・キツネ
③販売規制:
・狂犬病予防法
4.インドネシアから個人輸入規制がない品目
インドネシアから個人輸入して転売する場合に、ほとんど規制がないもの、または規制があってもちょっと気をつけるだけでよい品目についてご紹介します。
最初は、ここでご紹介する品目から始めると失敗することなく、個人輸入転売のビジネスを始めることができるようになる。そして、ある程度ビジネシを確立した上で、規制のあるものに挑戦していくことをオススメする。
1.衣料品
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、偽ブランド・模倣品ではない
②輸入規制:ワシントン条約
③具体例:
・綿Tシャツ
・絹織り物
・バティック
・イカット
③販売条件:家庭用品品質表示法・有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
・繊維製品品質表示規定により、
1.繊維の組成
2.家庭洗濯等取り扱方法(絵表示)
3.表示者および連絡先の表示
が必要。
・中古衣料品の場合には、都道府県l公安委員会の「古物商許可」が必要。
2.アクセサリー・服飾雑貨(ブランド品ではない)
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、偽ブランド・模倣品ではない
②輸入規制:ワシントン条約
③具体例:
・シルバーアクセサリー
・ガムランボール
・ピアス
・ネックレス
④販売条件:アンティークのアクセサリーなどは、都道府県l公安委員会の「古物商許可」が必要。
3.バック
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、偽ブランド・模倣品ではない
②輸入規制:ワシントン条約
③具体例:
・ラタン製バック
・アタ製バック
・ワシントン条約に違反していない革製バック
④販売規制:なし
4.インテリア雑貨
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、偽ブランド・模倣品ではない、電気を使っていない
②輸入規制:ワシントン条約・電気用品安全法
③具体例:
・ラタン製家具
・ティッシュケース
・アタ製果物カゴ
・絵画
・木製置物
・石のタイル
・鏡
④販売規制:なし
5.文具
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、電気を使っていない
②輸入規制:ワシントン条約・電気用品安全法
③具体例:
・鉛筆
・ボールペン
・紙製ポストカード
・便せん
④販売規制:なし
6.ホビー用品
①輸入条件:皮革製品・象牙などを使っていない、電気を使っていない
②輸入規制:ワシントン条約・電気用品安全法
③具体例:
・シルバー細工
・木製ミニチュア
・加工用ラワン材
④販売規制:なし
まとめ
今回は、個人輸入ビジネスを始める時に知っておくべきいろいろな規制品目についてご紹介してきた。もし、輸入したいモノが輸入可能なのかどうか判断がつかない場合、税関に問い合わせてみてほしい。お役所仕事ではなく、以外とていねいに教えてくるので気軽に問い合わせてみることだ。
税関の問い合わせ先(カスタムアンサー):http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/topcontents_jr.htm
多くの人が犯してしまう間違いは、最初に輸入するものを決めてからビジネスを始めてしまうことだ。「これは絶対に売れる」とか「これは日本に売っていないからみんな欲しがるはずだ」と思い込んでしまい、輸入しようとする。もちろんある程度はリサーチをしていると思うが、ビジネスとして成り立つかどうかは、実際に販売してみないとわからないからだ。
さらに、輸入品には様々な法律や規制が存在する。大きな法律の壁が立ちはだかっているので、輸入する最初の一歩で、煩雑な手続きや税関での没収という現実に直面し、やる気を失ってしまうのだ。
なので、まずは輸入規制が少ないものから少しずつ始め、輸入手続きなどを理解しながら、「どれが売れるのか」「本当にお客様が欲しいものは何か」を見極めてほしい。簡単に、すぐに儲かるビジネスではないが、着実にじわじわと長い期間にわたって、収入を上げていくことが可能になるだろう。
逆にいうと、煩雑な手続きや規制があるからこそ多くに人がやらないので、ビジネスチャンスがあると言える。まだまだ、世界中には様々な魅力的な商品がたくさんある。それらを、日本に紹介し販売することは、日本にとっても、取引先の相手にとっても大きな利益をもたらすことができる。
今回の「輸入転売ビジネスではじめに知るべき規制品目」を参考にして、ぜひ息の長いビジネスとしての最初の一歩を、踏み間違えることなく進んでほしいと願っている。
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